体外受精は、5 つの段階で進みます。①薬で卵巣にはたらきかけて卵子を育て、②卵子をとり出し(採卵)、③体の外で受精させます。④そのあと胚を育てて、⑤子宮に戻します(胚移植)。日本では、胚をいったん凍結して別の周期に戻す方法が 9 割以上を占めます。検査から移植まで、短くても 3 か月ほど、ふつうは半年ほどかかります。

体外受精の流れ 体外受精は、5 つの段階で進みます ① 卵子を育てる ② 採卵 ③ 受精 ④ 胚を育てる ⑤ 胚移植 薬を 1 週間ほど 超音波と血液で 育ち方を確かめる 成熟の薬から 34〜37 時間後 細い針で 15〜30 分ほど 体外受精か 顕微授精 13〜18 時間後 に確かめる 2〜6 日 5〜6 日目に 胚盤胞 胚は原則 1 個 細いチューブで 数分 凍結して、別の周期に戻すことも 2024 年は胚移植の 9 割以上が凍結胚 検査から移植まで、短くても 3 か月ほど、ふつうは半年ほど 移植のあと、血液の検査(hCG)と超音波で妊娠を確かめます
体外受精は、5 つの段階で進みます。卵子を育てて採卵し、受精させて育てた胚を子宮に戻します。日本では、胚をいったん凍結して別の周期に戻す方法が 9 割以上です。 出どころ: 生殖医療 Q&A 2025(Q12 体外受精)(2025)、生殖補助医療技術 ART って何?(Q4〜Q13)(2017)、2024 年 体外受精・胚移植等の臨床実施成績(ART データブック)(2026)、不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック(2026) 画像として保存

卵子は、どのように育てるのでしょうか?

二人の検査の結果をもとに、医師が治療計画を立てます。ふつうの月経周期では、育つ卵子は 1 個です。体外受精では、薬を 1〜2週間ほど使って卵巣にはたらきかけ、いくつかの卵子を一度に育てます。

薬の使い方には、いくつかの方法があります。どの方法にするかは、年齢や卵巣の働き、これまでの治療の結果などをふまえて決めます。

採卵は、どのように行うのでしょうか?

腟から超音波で卵巣を見ながら、細い針で卵胞の中の卵子を吸いとります。痛みの感じ方には個人差があり、卵子の数などに応じて麻酔を使うかどうかを決めます。採卵の日は、パートナーにも精液を用意してもらいます。

採卵のあとに、少し出血したり、おなかが痛んだりすることがあります。卵巣が腫れる卵巣過剰刺激症候群(OHSS)にも、注意が必要です。次のようなときは、すぐに医療機関に連絡してください。

  • おなかの張りや痛み、吐き気が強くなったとき
  • 急に体重が増えたり、尿が減ったりしたとき

胚は、どのように子宮に戻すのでしょうか?

体外受精では、卵子に精子をふりかけて受精を待ちます。精子がとても少ない場合などは、精子を 1 つ選んで卵子の中に入れる顕微授精を行います。すべての受精卵が、胚盤胞まで育つということではありません。

胚を戻す時期には、2 つの方法があります。

  • 新鮮胚移植:採卵した周期のうちに、胚を戻します。
  • 凍結胚移植:胚をいったん凍結し、別の周期に子宮の内膜を整えてから戻します。

胚を戻したあとは、多くの場合、妊娠を支える黄体ホルモンを薬で補います。凍結した胚は保存しておき、次の移植に使えます。保存は、ふつう 1 年ごとに更新の手続きをします。更新するかどうかは、二人の同意で決めます。

妊娠したかどうかは、どのように確かめるのでしょうか?

胚移植のあと、血液の検査で妊娠のホルモン(hCG)を測って判定します。そのあと、超音波で子宮の中に胎嚢が見えるかどうかを確かめます。

2024 年の日本の集計では、凍結胚移植 1 回あたりの妊娠(胎嚢が確かめられた)の割合は 42.6%、出産に至った割合は 30.4% でした。年齢によって大きく変わるので、年齢ごとの数字は「年齢とともに、妊娠のしやすさはどう変わるのでしょうか?」で説明しています。

仕事や生活との両立は、どうすればよいのでしょうか?

体外受精の 1 周期のあいだに、女性は 1〜3 時間ほどの通院が 4〜10 日と、採卵などで半日から 1 日かかる日が 1〜2 日あるとされています。通院の日は、卵胞の育ち方によって急に決まることもあります。

厚生労働省は、職場に治療のことを伝えるための「不妊治療連絡カード」や、両立のためのハンドブックを用意しています。治療の悩みは、お住まいの地域の「性と健康の相談センター」にも相談できます。

体外受精は、体にも気持ちにも負担がかかりやすい治療です。一回ごとの結果に気持ちが揺れるのは、自然なことです。どこまで続けるかは、二人で話しながら決めていけるとよいと思います。