高プロラクチン血症は、母乳をつくるホルモンのプロラクチンが、妊娠や授乳をしていないのに多くなる状態です。排卵が起こりにくくなり、月経不順や不妊の原因になります。薬の副作用や下垂体の小さな腫瘍などが原因で、多くは飲み薬で値が下がります。
プロラクチンが多いと、何が起こるのでしょうか?
プロラクチンは、脳の下垂体から出るホルモンです。多すぎると排卵が抑えられ、月経が不規則になったり、止まったりします。月経が止まっている人の 2 割ほどが、高プロラクチン血症です。妊娠していないのに、乳汁が出ることもあります。
原因には、どのようなものがあるのでしょうか?
おもな原因は次のとおりです。腫瘍のほかでは、薬によるものがいちばん多いとされます。
- 胃腸の薬、吐き気止め、抗精神病薬、抗うつ薬などの副作用
- 下垂体の良性の腫瘍(プロラクチノーマ)
- 甲状腺の働きが落ちている
- 見かけだけ高く出ている(マクロプロラクチン血症)
見かけだけ高い場合は、高いと言われた人の 15〜25% にみられ、治療は要りません。薬が原因と思われるときも、自分の判断でやめず、処方した医師に相談してください。
どのような検査をするのでしょうか?
プロラクチンは、睡眠や食事、ストレスでも上がります。月経が終わって 7 日以内の、朝食前の午前中に採血するのが望ましいとされます。一度高かっただけでは決めず、何度か測ります。甲状腺のホルモンも一緒に調べます。何度測っても高いときは、MRI で下垂体を調べることがあります。
治療には、どのような薬を使うのでしょうか?
治療が要ると言われると、薬のことが気になりますよね。治療の中心は、プロラクチンを下げる飲み薬(カベルゴリン、ブロモクリプチン)です。カベルゴリンは、週 1 回寝る前に飲む薬です。少ない量から始め、値を見ながら量を調整します。
吐き気や頭痛、めまいが出ることがあります。同じ薬は、産後に母乳を止めるときや、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の予防にも使われます。月経が規則的で乳汁も気にならないなら、治療せずに様子を見ることもあります。
妊娠を考えるときは、どうするのでしょうか?
薬でプロラクチンが下がると、8 割ほどの人で排卵が戻るとされます。妊娠がわかったら、多くの場合は薬をやめます。下垂体の腫瘍がある人は、妊娠中に腫瘍が大きくなることがあります。強い頭痛や、見え方の変化があれば、すぐに受診してください。カベルゴリンは母乳を止める働きがあるので、授乳中はふつう飲みません。