妊娠しやすいのは、排卵日とその前の 5 日ほどを合わせた 6 日間です。この時期に 1〜2 日ごとに性交をもつと、もっとも妊娠しやすいとされています。毎日でも妊娠しにくくなることはなく、射精を控えて「精子をためる」必要もありません。排卵日はぴったり当てるのがむずかしいので、1 日に絞らず、二人が続けやすいペースで過ごすことが大切です。

妊娠しやすい 6 日間と性交のめやす 妊娠しやすい 6 日間と性交のめやす 妊娠しやすい期間(排卵日とその前の 5 日ほど) 5 日前 4 日前 3 日前 2 日前 1 日前 排卵日 排卵日の 1〜2 日前がもっとも妊娠しやすい 回数 この時期に 1〜2 日ごと。毎日でも妊娠しにくくならない 禁欲 精子をためる必要はない。短い禁欲のほうが精子の質がよい 排卵日 1 日に絞らない。予測はずれやすい 性交のあとに横になる、体位を工夫する必要はありません
妊娠しやすいのは、排卵日とその前の 5 日ほどです。この時期に 1〜2 日ごとの性交がよいとされ、精子をためる必要はありません。 出どころ: Optimizing natural fertility: a committee opinion(2022)、Day-specific probabilities of clinical pregnancy based on two studies with imperfect measures of ovulation(1999)、Effects of long and short ejaculatory abstinence on sperm parameters: a meta-analysis of randomized-controlled trials(2024)、Can apps and calendar methods predict ovulation with accuracy?(2018) 画像として保存

妊娠しやすいのは、いつなのでしょうか?

精子は女性の体の中で、ふつう 2〜3 日、長いと 5 日ほど受精できる力を保ちます。卵子が受精できるのは、排卵からおよそ 24 時間です。そのため、排卵日とその前の 5 日ほどが妊娠しやすい時期になります。

なかでも、排卵日の 1〜2 日前の性交で、妊娠する割合がもっとも高いと報告されています。排卵のあとに性交しても、妊娠する可能性は大きく低下します。

回数は、どのくらいがよいのでしょうか?

米国生殖医学会は、妊娠しやすい時期に 1〜2 日ごとに性交をもつと、もっとも妊娠しやすいとしています。週に 2〜3 回でも、妊娠のしやすさはほとんど変わりません。毎日性交しても、妊娠しにくくなることはないとされています。

とはいえ、回数を細かく決めると、それ自体が負担になることがあります。1〜2 日ごとというのは、あくまでめやすです。二人の体調や気持ちに合わせて決めてかまいません。

排卵日だけに絞ると、どうなるのでしょうか?

排卵日は、周期が規則的な人でも月によってずれます。周期の長さだけで排卵日を予測するアプリでは、当たるのは多くても 2 割ほどという報告があります。排卵日だけに絞ると、かえって妊娠しやすい日を逃すことがあります。

「今日しかない」と思うと、二人ともプレッシャーを感じやすくなりますよね。タイミングをとる性交がプレッシャーになり、男性が勃起しにくくなったり、腟の中で射精できなくなったりする例もあります。排卵日の予測はめやすとして使い、その前後の数日に 1〜2 日ごとの性交を続けるほうが、気持ちの負担も少なくてすみます。

「精子をためる」と、妊娠しやすくなるのでしょうか?

射精を控えて精子をためても、妊娠しやすくはなりません。禁欲が長いと、精子の数は多くなるものの、まっすぐ進む精子の割合がわずかに下がり、DNA が傷ついている割合もわずかに多くなります。精液検査の前に 2〜7 日射精を控えるのは、結果をそろえるための決まりで、ふだんの過ごし方とは別のものです。

性交のあとに横になっていても、妊娠しやすくはなりません。精子は射精から 15 分もしないうちに卵管まで届くとされ、体位で妊娠のしやすさが変わる根拠もないとされています。潤滑剤も、実際に妊娠を目指すカップルの研究では、妊娠しにくくなることとの関連はみられませんでした。性交で痛みがあるときは、潤滑剤を使ってかまいません。

どのくらいで相談すればよいのでしょうか?

妊娠を望んで避妊をせずに 1 年たっても妊娠しないときは、不妊症として検査を考えます。女性が 35 歳以上なら、半年ほどで相談するのがよいとされています。日本生殖医学会は、30 歳を過ぎていれば、1 年を待たずに今の取り組み方でよいかを医療機関で確かめるのもよい、としています。

性交がうまくいかない、痛みがある、射精できないといった悩みがあるときも、期間を待たずに相談してください。こうした悩みは、妊娠を目指すカップルにとって、めずらしいことではありません。