日本で使える主な避妊の方法は、低用量ピル、子宮内避妊システム、コンドームです。一般的な使い方で 1 年間続けて妊娠してしまった人は、100 人あたり子宮内避妊システムで 1 人未満、ピルで 7 人、コンドームで 13 人ほどです。性感染症を防ぐ働きがあるのは、避妊の方法のなかではコンドームだけです。避妊に失敗したかもしれないときは、72 時間以内に緊急避妊薬を飲む方法があります。

避妊の方法には、どのようなものがあるのでしょうか?

  • 低用量ピル:女性ホルモンを含む飲み薬で、毎日 1 錠ずつ飲みます。排卵をおさえて、妊娠を防ぎます。医療機関で処方してもらいます。
  • 子宮内避妊システム:子宮の中に小さな器具を入れ、器具から少しずつ出るホルモンで妊娠を防ぎます。一度入れると、最長 5 年ほど続きます。医療機関で入れてもらいます。
  • コンドーム:性交のときに使います。薬局などで買えます。

腟の外で射精する方法や、月経周期から妊娠しにくい日を数える方法もありますが、確実さは高くありません。

ピルや子宮内避妊システムは、妊娠は防げても、性感染症は防げません。ピルとコンドームを組み合わせると、妊娠と性感染症の両方を防ぎやすくなります。

避妊は、二人で取り組むものです。どの方法を使うか、性感染症をどう防ぐか、失敗したかもしれないときにどうするかを、前もって話しておくと安心です。

それぞれの確実さは、どのくらいなのでしょうか?

WHO の資料では、1 年間続けて 100 人のうち何人が避妊できなかったかを、「正しく使えている場合」と「一般的な使い方の場合」で比べています。一般的な使い方には、飲み忘れやつけ忘れ、使わなかった日なども含まれます。

避妊の方法ごとの、1 年間に避妊できなかった人の数(普通の使い方) 1 年間に 100 人のうち何人が避妊できなかったか(普通の使い方) 子宮内避妊システム 低用量ピル コンドーム 腟の外で射精 避妊をしない 0.7 人 7 人 13 人 20 人 85 人 正しく使えていれば 0.5 人 正しく毎日飲めていれば 0.3 人 正しく装着できていれば 2 人 確実に腟の外で射精しても 4 人 性感染症を防ぐ働きがあるのはコンドームだけ。ピルなどと組み合わせると、両方を防ぎやすくなります WHO の資料(主に米国の調査)にもとづく数字です
避妊の確実さは、方法と使い方によって大きく違います。ピルやコンドームは、正しく続けて使えるかどうかで差が出ます。数字は WHO の資料(主に米国の調査)にもとづくめやすです。 出どころ: Family Planning: A Global Handbook for Providers (2022 update)(2022)、性感染症(2025)、Family planning/contraception methods(fact sheet)(2025)、避妊について|正しい知識 Q&A(はじめよう プレコンセプションケア)(2025) 画像として保存

ピルやコンドームは、正しく続けて使えるかどうかで、確実さが大きく変わります。子宮内避妊システムは、一度入れると使い方の影響を受けにくいので、確実さがほとんど変わりません。

低用量ピルには、どのような注意があるのでしょうか?

低用量ピルを飲むと、血管の中に血のかたまりができる血栓症が、少し起こりやすくなります。次のようなときは、すぐに医療機関を受診してください。

  • 足の急な痛みやむくみ
  • 急な息苦しさ
  • 胸の痛みやひどい頭痛

35 歳以上で 1 日 15 本以上たばこを吸う人は、ピルを使えません。

避妊をやめたら、すぐに妊娠できるのでしょうか?

ピルや子宮内避妊システムは、やめるとすぐに、妊娠できる状態に戻ります。WHO は、今の避妊の方法が不妊の原因になることはないとしています。ただ、妊娠のしやすさは、そのときの年齢などによります。

将来妊娠を望んでいても、今の避妊に使える方法です。

避妊に失敗したかもしれないときは、どうすればよいのでしょうか?

コンドームが破れた、ピルを飲み忘れたなど、避妊に失敗したかもしれないときは、緊急避妊薬を飲む方法があります。性交のあと 72 時間以内に 1 錠飲みます。できるだけ早く飲むことが、勧められています。

確実に妊娠を防げるということではないので、次の月経が遅れたときは、妊娠検査薬で確かめておくと安心です。緊急避妊薬は、性感染症は防げません。

2026 年 2 月 2 日から、緊急避妊薬は処方箋がなくても、薬局で買えるようになりました。研修を受けた薬剤師から、飲む本人が買い、その場で飲みます。販売できる薬局は、厚生労働省の要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧で探せます。前もって薬局に電話で確かめておくと安心です。産婦人科で処方してもらうこともできます。72 時間を過ぎてしまったときも、産婦人科に相談してください。