基礎体温は、排卵があったかを後から確かめるのに向いています。体温が上がるのは排卵が終わってからなので、その月の排卵日を前もって知ることはできません。妊娠を目指すうえで、必ずつけなければいけないものではありません。月経不順で受診するときの手がかりにはなるので、つけるかどうかは目的に合わせて決めるとよいと思います。

基礎体温でわかること・わからないこと 基礎体温でわかること・わからないこと 低温期 高温期(12〜14 日ほど) ふつう 0.3℃ 以上高くなる このころ排卵 上がってから、後でわかる わかること わからないこと 排卵があったか(後から) 高温期の長さ 受診のときの手がかり その月の排卵日を前もって 排卵の日をぴったり 前もって知るなら排卵検査薬が向いている
基礎体温は、排卵があったかを後から確かめるのに向いています。その月の排卵日を前もって知ることはできません。 出どころ: 患者さんのための生殖医療ガイドライン(2023)、基礎体温(ヘルスケアラボ)(2026)、4. 排卵の予測(産婦人科医のための講座)(2017)、Timed intercourse for couples trying to conceive(2023) 画像として保存

基礎体温で、何がわかるのでしょうか?

基礎体温は、朝、目が覚めてすぐの体を動かす前の体温です。排卵のあとは黄体ホルモンの働きで、体温がふつう 0.3℃ 以上高くなります。低い時期(低温期)と高い時期(高温期)の 2 つに分かれていれば、排卵があったと考えられます。高温期は 12〜14 日ほど続きます。

排卵日を前もって知ることはできるのでしょうか?

できません。体温が上がるのは排卵が終わってからなので、わかるのは「この月は、このころに排卵があったようだ」ということです。医師向けの資料では、基礎体温から考えた日と実際の排卵日が一致したのは、3〜6 割ほどでした。排卵があっても、体温の上がり方がはっきりしない人もいます。

妊娠しやすい時期を前もって知りたいときは、尿で調べる排卵検査薬のほうが向いています。くわしくは「月経周期のなかで、妊娠しやすい時期はどうすればわかりますか?」で説明しています。

つけたほうがよいのは、どのようなときでしょうか?

次のようなときは、つけておくと役に立ちます。

  • 月経が不規則で、排卵があるのか気になる
  • 月経と月経のあいだに出血があり、排卵のころかどうか知りたい
  • 受診するとき、周期の様子を医師に伝えたい

つけるときは、婦人体温計を使い、毎朝同じころに測ります。月経の日や出血、体調も一緒に記録し、2〜3 周期は続けると様子がわかります。

毎朝つけるのが負担なときは、やめてもよいのでしょうか?

毎朝の記録が続かなかったり、数字に気持ちが振り回されたりすることもありますよね。妊娠を目指すうえで、基礎体温は必ずつけなければいけないものではありません。排卵日を気にしすぎることが、ストレスになることもあるとされています。

周期が規則的なら、排卵のころをふくめて、毎日から 2 日に 1 回ほど性交を続けることで、妊娠しやすい時期を逃しにくくなります。負担なら、無理に続けなくてかまいません。

受診したほうがよいのは、どのようなときでしょうか?

次のようなときは、婦人科で相談してください。

  • 高温期がない、または高温期が 10 日より短い月が続く
  • 月経の周期が 25〜38 日から外れることが多い
  • 妊娠を望んで 1 年(女性が 35 歳以上なら半年)たっても妊娠しない

受診のときに基礎体温の記録があれば、持っていくと伝えやすくなります。記録がなくても、超音波や血液の検査で排卵を確かめられます。