基礎体温は、排卵があったかを後から確かめる[1]のに向いています。体温が上がるのは排卵が終わってからなので、その月の排卵日を前もって知ることはできません[1]。妊娠を目指すうえで、必ずつけなければいけないものではありません。月経不順で受診するときの手がかりにはなるので、つけるかどうかは目的に合わせて決めるとよいと思います。
基礎体温で、何がわかるのでしょうか?
基礎体温は、朝、目が覚めてすぐの体を動かす前の体温です。排卵のあとは黄体ホルモンの働きで、体温がふつう 0.3℃ 以上高くなります[1]。低い時期(低温期)と高い時期(高温期)の 2 つに分かれていれば、排卵があったと考えられます[2]。高温期は 12〜14 日ほど続きます[3]。
排卵日を前もって知ることはできるのでしょうか?
できません。体温が上がるのは排卵が終わってからなので、わかるのは「この月は、このころに排卵があったようだ」ということです。医師向けの資料では、基礎体温から考えた日と実際の排卵日が一致したのは、3〜6 割ほど[4]でした。排卵があっても、体温の上がり方がはっきりしない人もいます[5]。
妊娠しやすい時期を前もって知りたいときは、尿で調べる排卵検査薬のほうが向いています[7]。くわしくは「月経周期のなかで、妊娠しやすい時期はどうすればわかりますか?」で説明しています。
つけたほうがよいのは、どのようなときでしょうか?
次のようなときは、つけておくと役に立ちます。
- 月経が不規則で、排卵があるのか気になる
- 月経と月経のあいだに出血があり、排卵のころかどうか知りたい
- 受診するとき、周期の様子を医師に伝えたい
つけるときは、婦人体温計を使い[3]、毎朝同じころに測ります。月経の日や出血、体調も一緒に記録し、2〜3 周期は続けると[3]様子がわかります。
毎朝つけるのが負担なときは、やめてもよいのでしょうか?
毎朝の記録が続かなかったり、数字に気持ちが振り回されたりすることもありますよね。妊娠を目指すうえで、基礎体温は必ずつけなければいけないものではありません。排卵日を気にしすぎることが、ストレスになることもある[6]とされています。
周期が規則的なら、排卵のころをふくめて、毎日から 2 日に 1 回ほど性交[6]を続けることで、妊娠しやすい時期を逃しにくくなります。負担なら、無理に続けなくてかまいません。
受診したほうがよいのは、どのようなときでしょうか?
次のようなときは、婦人科で相談してください。
- 高温期がない[3]、または高温期が 10 日より短い[5]月が続く
- 月経の周期が 25〜38 日[2]から外れることが多い
- 妊娠を望んで 1 年(女性が 35 歳以上なら半年[2])たっても妊娠しない
受診のときに基礎体温の記録があれば、持っていくと伝えやすくなります。記録がなくても、超音波や血液の検査で排卵を確かめられます[1][2]。