PGT-A は、体外受精で育った胚盤胞から細胞を一部とって、染色体の数に違いがないかを調べる検査です。染色体の数がそろった胚を選んで戻すことで、移植 1 回あたりの流産は減るとされています。ただ、治療を始めた人が最終的に出産できる割合が上がるとは、証明されていません。日本では、日本産科婦人科学会が決めた対象の人が、認定された施設で受けられます。
PGT-A は、体外受精で育った胚盤胞から細胞を一部とって、染色体の数に違いがないかを調べる検査です。染色体の数がそろった胚を選んで戻すことで、移植 1 回あたりの流産は減るとされています。ただ、治療を始めた人が最終的に出産できる割合が上がるとは、証明されていません。日本では、日本産科婦人科学会が決めた対象の人が、認定された施設で受けられます。
PGT-A は、どのような検査なのでしょうか?
体外受精で育った胚盤胞のうち、将来胎盤になる部分(栄養外胚葉)から、細胞を 5〜10 個ほどとります。とった細胞の DNA を調べて、染色体の数に違いがないかを判定します。赤ちゃんになる部分からはとりません。
性別を選ぶために使うことはできず、性染色体の結果は原則として伝えられません。
PGT-A は、胚盤胞の胎盤になる部分から細胞をとって、染色体の数を調べます。移植 1 回あたりの流産は減るとされていますが、最終的に出産できる割合が上がるとは証明されていません。 出どころ: PGT-A に関する細則(2026)、PGT-A・SR 説明資料(2026) 画像として保存
どのような人が受けられるのでしょうか?
日本産科婦人科学会は、次のような夫婦を対象にしています。
- 体外受精で胚移植をくり返しても、妊娠しなかった(反復着床不全)
- 流産や死産をくり返した(不育症)
- 女性の年齢が高い不妊症(35 歳以上がめやす)
はじめの 2 つは、夫婦のどちらかに染色体の構造の違いがわかっている場合は、PGT-A ではなく PGT-SR の対象になります。年齢が高いことだけでは、国の先進医療の対象になりません。受けられるのは、学会が認定した施設だけです。認定施設の一覧は、日本産科婦人科学会のPGT-A・SR のページで見られます。
PGT-A を受けると、何が変わるのでしょうか?
日本産科婦人科学会の資料では、PGT-A で数がそろった胚を選んで戻すと、移植 1 回あたりの流産は減ることが多くの研究で確かめられている、としています。むだになる移植が減れば、体や気持ちの負担が軽くなることもあります。
ただ、治療を始めた人が最終的に出産できる割合(累積の出産率)が上がることは、国内でも海外でも証明されていません。
PGT-A で、わからないことや負担はあるのでしょうか?
PGT-A の判定は、100% 正確ということではありません。とった細胞と、赤ちゃんになる部分の染色体が違うことがあり、判定がずれる原因になります。
染色体の数がそろった胚を戻しても、子宮の状態などほかの理由で、着床しなかったり流産したりすることはあります。
モザイクと判定された胚は、着床や出産の割合が下がるとされていますが、健康な赤ちゃんが生まれた報告もあります。移植するかどうかは、医師や遺伝の専門家とよく相談して決めます。
検査の結果、移植できる胚が 1 つも残らないことがあります。年齢が上がるほど染色体の数がそろっていない胚が増えるため、年齢が高い人ほど、その可能性は高くなります。移植できる胚がないとわかったときは、気持ちの負担が大きくなることもあります。
胚盤胞から細胞をとることで、胚に影響が出る可能性は小さいとされていますが、完全にはわかっていません。
受ける前に、何をしておくとよいのでしょうか?
PGT-A を受けるときは、検査の前と、結果が出て移植する胚を決める前に、遺伝カウンセリングを受けます。検査でわかることとわからないこと、結果が出たあとの選択肢について、説明を受けます。
「受けたほうがいいのかな」と迷うのは、とても自然なことです。年齢やこれまでの治療の経過によって、向いているかどうかは変わります。
PGT-A を受けるかどうか、どの胚を移植するかは、夫婦で決めることになっています。移植できる胚が残らないときにどうするかも含めて、前もって二人で話しておくと安心です。
先進医療
保険の対象になっていない新しい医療のうち、国が認めたものです。保険の治療と組み合わせて受けられます。先進医療の費用は全額が自己負担で、通常の治療と共通する部分は保険で受けられます。
用語集で見る
胚盤胞
受精卵が分裂を続けて、100 個ほどの細胞になった段階です。この形になってから、子宮の内膜にもぐり込みます。
用語集で見る
染色体
体の設計図にあたる遺伝子をのせた、細胞の中の小さな構造です。人の細胞には 46 本あり、卵子と精子は半分の 23 本ずつを持っています。
用語集で見る
胚移植
体外受精で育った胚を、細い管で子宮の中に戻すことです。胚を育てた周期に凍結しないで戻す方法と、凍結しておいて別の周期に戻す方法があります。
用語集で見る
遺伝カウンセリング
遺伝や染色体の検査について、わかることとわからないこと、結果が出たあとの選択肢を、専門の医師などから説明を受けて一緒に考える場です。PGT-A では、検査の前と移植する胚を決める前に受けます。
用語集で見る
着床
胚盤胞が子宮の内膜にもぐり込み、根を下ろすことです。ここから妊娠が始まります。
用語集で見る
不妊症
妊娠を望んで避妊をせずに性交をしていても、1 年たっても妊娠しない状態です。日本産科婦人科学会はこの期間を 1 年としています。
用語集で見る
体外受精
卵巣から卵子をとり出し、体の外で精子と出会わせて受精させる治療です。育った胚を子宮に戻します。
用語集で見る
流産
赤ちゃんがおなかの外で育つことができる時期より前に、妊娠が終わってしまうことです。
用語集で見る
モザイク胚
染色体の数がそろった細胞と、そろっていない細胞が混ざっている胚です。着床や出産の割合は下がるとされていますが、健康な赤ちゃんが生まれる報告もあります。
用語集で見る
PGT-A
体外受精で育った胚盤胞から細胞を一部とって、染色体の数に違いがないかを調べる検査です。日本では、日本産科婦人科学会が決めた対象の人が、認定された施設で受けられます。
用語集で見る
このサイトの内容は、医師が確かめた一般的な医学情報です。あなたご自身の診断や治療についての助言ではありません。気になる症状や治療のことは、医療機関で相談してください。