妊娠を考え始めたら、妊娠の 1 か月以上前から妊娠 12 週ごろまで[1]、食事に加えてサプリメントなどから 1 日 400µg(0.4mg)の葉酸をとります[4]。赤ちゃんの脳や脊髄の病気(神経管閉鎖障害)のリスクを減らすためです[6]。サプリメントなどからとる葉酸は、1 日 900〜1,000µg を超えないようにします[4]。
葉酸は、なぜ大切なのでしょうか?
葉酸は、ビタミン B 群の一つです。赤ちゃんの脳や脊髄のもとになる「神経管」は、妊娠のごく早い時期につくられます[4]。このとき神経管がうまく閉じないと、二分脊椎などの神経管閉鎖障害が起こります。
日本小児神経外科学会は、適切に葉酸をとることで、神経管閉鎖障害のおよそ半数を防げる[1]としています。日本では、神経管閉鎖障害は 1 万人の出生あたり 6 人ほどで、減ってはいません[4][5]。妊娠前から葉酸のサプリメントをとっていた人は、2 割ほどにとどまるという調査もあります[1]。
いつから、いつまでとればよいのでしょうか?
妊娠の 1 か月以上前から始めて、妊娠 12 週ごろまで続けます[1][1]。
妊娠に気づくのは、神経管がつくられる大切な時期よりあとになることが多いです[4][4]。妊娠がわかってから始めるのでは間に合わないことがある[6]ので、妊娠を考え始めたときに飲み始めておくと安心です。まだとっていなければ、気づいたときから始めて、妊娠 12 週ごろまで続けます[6]。
1 日に、どのくらいとればよいのでしょうか?
ふだんの食事に加えて、サプリメントなどから 1 日 400µg(0.4mg)の葉酸をとります。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」も、妊娠を計画している人にこの量をすすめています[4]。
多くとれば効果が高まるというものではありません。サプリメントなどからとる葉酸は、18〜29 歳は 1 日 900µg、30〜64 歳は 1 日 1,000µg を超えないようにします[4]。とりすぎると、神経の症状が悪くなったりするおそれがあります[4]。いくつかのサプリメントを一緒に飲むときは、合わせた量を確かめておくと安心です。
食事だけでは、足りないのでしょうか?
葉酸は、ほうれん草・ブロッコリー・なばな・アスパラガス・えだまめ・いちごなどに多く含まれます[5][8]。ただ、食品に含まれる葉酸は、体に吸収されにくい性質があります。日本人を対象にした試験では、サプリメントの葉酸にくらべて半分ほどしか利用されませんでした[4]。そのため、食事に加えてサプリメントなどからとることがすすめられています。
葉酸をとっても、神経管閉鎖障害を必ず防げるということではありません[5]。リスクを減らすための準備の一つと考えておくとよいと思います。
持病や薬があるときは、どうすればよいのでしょうか?
次のような人は、量や飲み方が変わることがあります。妊娠を考え始めたら、早めに主治医や産婦人科で相談してください。