妊娠中は、生ハムなど火を通さない肉や加熱が足りない肉[1][2]と、加熱殺菌していないナチュラルチーズなど[1]を避けます。大きな魚の食べすぎ[6]、レバーなどのビタミン A[1]、カフェインのとりすぎ[8]に気をつけ、お酒は飲まないようにします[9][9]。それ以外は、いろいろなものをバランスよく食べていれば、食事で大きな問題は起こらないとされています[1]。
避けたほうがよい食べものは、ありますか?
何を食べてよいのか、迷ってしまいますよね。妊娠中は、リステリアという食中毒の菌に感染しやすくなります[4]。感染すると、流産や早産[1]、赤ちゃんへの感染[5]につながることがあります。加熱殺菌していないナチュラルチーズ・生ハム・スモークサーモン・肉や魚のパテ[1]は、避けるか十分に加熱して食べます。リステリアは冷蔵庫の中でも増える[1]ので、冷蔵の食品は期限内に食べきります[4]。
生ハムや生サラミなど火を通さない肉や、レアステーキなど加熱が足りない肉[2][3]は、トキソプラズマという寄生虫に感染するもとになります[14]。生ハムは、リステリアとトキソプラズマの両方のもとになります[2]。妊娠中に初めて感染すると、赤ちゃんに影響することがあります[1]。肉は中心まで火を通し、生で食べる野菜や果物はよく洗います[1]。土や猫のふんにふれたあとは、手を洗います[14]。
魚は、食べてもよいのでしょうか?
魚は、たんぱく質や DHA などをとれる大切な食べもの[6]です。ただ、一部の大きな魚には水銀が多く含まれます。キンメダイ・メカジキ・クロマグロ・メバチマグロは、1 回 80g ほどを週に 1 回まで[6]、ミナミマグロ(インドマグロ)などは週に 2 回まで[6]がめやすです。キハダマグロ・ビンナガ・ツナ缶は、ふつうに食べてかまいません[6]。
気をつけたいのは、偏った食べすぎです。妊娠に気づく前に食べていても、気づいたときから気をつければよい[7]とされています。
ビタミン A やカフェイン、お酒は、どうすればよいのでしょうか?
妊娠のはじめの 3 か月ごろにビタミン A を非常に多くとると、赤ちゃんの形の異常が増えるおそれがあります[1]。鶏や豚のレバーはなるべく控え[1]、サプリメントにビタミン A が入っていないかも確かめておくと安心です。一度食べすぎたら危険ということではない[1]ので、気づいたときから控えれば十分とされています。緑黄色野菜のカロテンは、とりすぎの心配はありません[1]。
カフェインは、ゼロにする必要はありません[1]。日本に決まった基準はありません[8]が、海外では 1 日 200〜300mg まで[8]がめやすとされています。コーヒー 1 杯(200mL)には、120mg ほど[1]含まれます。
お酒は、妊娠中のどの時期でも赤ちゃんに影響するおそれがある[1]ので、飲まないようにします。
食事でとりたい栄養は、何でしょうか?
葉酸は、妊娠前から妊娠 12 週ごろまで、食事に加えてサプリメントなどから 1 日 400µg[10] とります。くわしくは葉酸の記事で説明しています。
鉄は、赤ちゃんの成長や血液が増えるために、妊娠中期から特に多く必要になります[10]。赤身の肉や魚、大豆製品、青菜などを組み合わせてとります。カルシウムは妊娠前から不足しがち[11]なので、乳製品や小魚などで十分にとります。
つわりで食べられない時期は、食べられるものを少しずつ何回かに分けて[15]食べます。水分もとれないときは、すぐに受診してください[15]。
体重は、どのくらい増えればよいのでしょうか?
体重の増え方のめやすは、妊娠前の BMI(体格の指数)で変わります。日本産科婦人科学会のめやすは、次のとおりです。
- BMI 18.5 未満:12〜15kg[12]
- BMI 18.5 以上 25 未満:10〜13kg[12][13]
- BMI 25 以上 30 未満:7〜10kg[12]
- BMI 30 以上:一人ひとりに合わせて決める(上限 5kg までがめやす[12])
学会は、増え方を一律に厳しく決める根拠は十分ではない[12]として、個人差を考えたゆるやかなめやすにしています。気になるときは、妊婦健診で相談してください。