月経周期は、卵子が育つ時期、排卵、排卵のあとの時期をくり返しています。ふつうの周期は 25〜38 日[3][3]で、排卵の日は周期が規則的でも月によってずれます[4]。妊娠しやすい時期を知る手がかりには、排卵検査薬やおりものの変化[4]があります。基礎体温は、排卵があったかを後から確かめる[2][2]のに向いています[2][2]。

月経周期のあいだに、体の中では何が起きているのでしょうか?

月経が始まった日を 1 日目として、次の 3 つの時期をくり返します。

  1. 卵胞期:脳から出るホルモン(FSH)の働きで、卵巣の中の卵胞が育ちます[2]。
  2. 排卵:エストロゲンが十分に増えると、脳から排卵を促すホルモン(LH)が一気に出ます[1]。これをきっかけに、いちばん育った卵胞から卵子が出ていきます。
  3. 黄体期:卵子が出たあとの卵胞は黄体に変わり、黄体ホルモン(プロゲステロン)を出します[2]。
月経周期の時期とホルモン、基礎体温、妊娠しやすい期間 月経周期のなかで起きていること(28 日周期の例) 月経 卵胞期(卵胞が育つ) 黄体期(内膜を整える) 排卵 ホルモン エストロゲン LH が一気に出る プロゲステロン 基礎体温 低い時期 高い時期(排卵のあとに上がる) 月経の前に下がる 妊娠しやすい 期間 6 日間 1 日目 14 日目ごろ 28 日目 形だけを示した模式図です。排卵の日は、周期が規則的でも月によってずれます
月経周期は、卵胞が育つ時期、排卵、排卵のあとの黄体期をくり返します。基礎体温が上がるのは排卵のあとです。形だけを示した模式図で、排卵の日は周期が規則的でも月によってずれます。 出どころ: 患者さんのための生殖医療ガイドライン(2023)、生殖医療 Q&A 2025(Q1 妊娠の成立と月経周期)(2025)、Optimizing natural fertility: a committee opinion(2022) 画像として保存

ふつうの月経周期は、何日くらいなのでしょうか?

日本産婦人科医会は、月経周期が 25〜38 日で、周期ごとの変動が 6 日以内なら正常[3]としています。「28 日周期」がふつう、ということではありません。

排卵の日は、周期が規則的な人でも、月によってずれます。「周期の日数から 14 を引く」数え方は便利ですが、排卵から次の月経までの日数にも人による差があります[8]。

排卵日がはっきりしないと、もやもやしてしまいますよね。数え方で出した日は、あくまでめやすと考えておくとよいと思います。

妊娠しやすい時期は、どうやって見つければよいのでしょうか?

カレンダーやアプリ:月経の日を記録すると、次の月経や排卵のめやすがわかります。ただ、周期の長さだけで排卵日を予測するアプリでは、当たるのは多くても 2 割ほど[4]と報告されています。

排卵検査薬:尿の中の LH を調べる検査薬で、薬局で買えます。陽性になると、そこから 2 日以内に排卵が起こる[4]と考えられています。臨床試験をまとめたレビューでは、排卵検査薬でタイミングを合わせると、出産に至る割合がおそらく高くなる[6]とされています。

おりものの変化:排卵が近づくと、子宮の入り口から透明でよくのびる粘液[1]が出てきます。こうしたおりものが出ている日は、妊娠しやすい時期の手がかりになります。

基礎体温:朝、目が覚めてすぐ、横になったまま測る体温です。体温が上がるのは排卵が終わってからなので、その月の排卵日を前もって知るより、排卵があったかを後から確かめるのに向いています。つけるのが負担なら、無理に続けなくてもよいと思います。

排卵日を気にしすぎないためには、どうすればよいのでしょうか?

排卵日を正確に当てようとするほど、記録や検査が負担になることがあります。「今日が排卵日のはず」と一日に合わせようとすると、二人ともプレッシャーを感じやすくなります。

妊娠しやすい期間は、排卵日とその前の 5 日ほどを合わせた 6 日間あります[4]。この時期に毎日か 1 日おきに性交[4]をもてば、排卵日をぴったり当てなくても、妊娠しやすい期間をおさえられます。

検査薬や記録をどこまで使うかも、二人で話して、続けやすい形を選べるとよいと思います。

受診を考えたほうがよい月経周期は、どのようなものでしょうか?

次のような場合は、排卵がうまく起きていないことがあります。

  • 月経周期が 25〜38 日から大きく外れる
  • 周期の長さが毎回大きく変わる
  • 何か月も月経が来ない

妊娠を考えているなら、期間を待たずに産婦人科に相談してください。月経の間に出血がある[5]、月経痛が強い[1]といった症状があるときも、早めに相談しておくと安心です。