20 代で知っておきたいのは、将来の妊娠に関わる体のことです。今からできる準備は、性感染症の予防と検査、強い月経痛などの相談、子宮頸がんの検診、体重やたばこのことです。年齢とともに卵子の質は少しずつ下がり、妊娠しにくくなったり流産が増えたりします[2]。今の医療でも、下がった質を元に戻す方法はありません[2]。急いで何かを決める必要はありませんが、将来の家族のことを考えるきっかけになればうれしいです。
性感染症は、将来の妊娠に関係するのでしょうか?
関係します。日本生殖医学会は、卵管がふさがる原因として、性器クラミジア感染症が多い[2]としています。クラミジアは症状がほとんどないまま進むことが多く、若いころの感染があとで不妊の原因になることがあります[2]。
コンドームを正しく使うことが、予防のいちばんの方法です[12]。気になることがあれば、パートナーと一緒に検査を受けておくと安心です。保健所によっては、匿名・無料で検査を受けられます[12]。
月経の悩みや、体重・たばこも関係するのでしょうか?
強い月経痛や、月経の量が多いといった悩みは、我慢せずに産婦人科で相談しておくと安心です。子宮内膜症は 20〜30 代で起こることが多く[4]、子宮内膜症の人の半数近くが、不妊に悩む[4]ともいわれています。
やせすぎや太りすぎは、排卵が起こりにくくなる原因になることがあります[2]。たばこは、卵巣の働きを弱める[2]と考えられています。
子宮頸がんの予防では、何ができるのでしょうか?
子宮頸がんは、20 代から増え始めます[5]。20 歳を過ぎたら、2 年に 1 回、子宮頸がんの検診[5]を受けることがすすめられています。
HPV ワクチンの公費での接種は、小学 6 年生から高校 1 年生相当の女子が対象です[5]。対象の年齢を過ぎた人のための無料の接種(キャッチアップ接種)は、2026 年 3 月 31 日で終わりました[5]。今は、対象外の人も自費で接種を受けられます[5]。
年齢とともに、卵子はどう変わるのでしょうか?
年齢が上がると、染色体の数が合わない卵子が少しずつ増えていきます[2]。そのため、妊娠しにくくなったり、流産が増えたりします[2]。出産の数は 30 歳ごろから少しずつ減り、35 歳を過ぎると減り方がはっきりしてきます[2]。卵子の質が下がるのを防ぐ方法は、今のところない[2]とされています。
こう書くと、どきっとするかもしれません。今すぐ何かを決める必要はありません。いつか子どもがほしいと思うなら、パートナーとも話せるときに少しずつ話しておけるとよいと思います。
医学的な理由のない卵子凍結は、36 歳未満のうちに採卵することが望ましい[6]とされています。ただ、卵子凍結は将来の妊娠・出産を約束するものではなく、成功率はまだそれほど高くない[7]とされています。くわしくは「年齢とともに、妊娠のしやすさはどう変わるのでしょうか?」で説明しています。
どこに相談すればよいのでしょうか?
体のことや将来の妊娠の悩みは、お住まいの地域の「性と健康の相談センター」に相談できます。性別や年齢を問わず、無料で相談できます[11]。窓口は、こども家庭庁の全国の「性と健康の相談センター窓口」一覧[13]で探せます。
次のようなときは、産婦人科で相談してください。
- 強い月経痛や、月経の量が多いことに悩んでいる
- 性感染症が心配なことがある
- やせすぎや太りすぎ、たばこが気になる