子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍で、がんではありません[1]。30 歳以上の女性の 3 割前後[1]にみられるとされ、小さく症状がなければ[1][1]、治療をせずに様子をみることが多いです。妊娠への影響は筋腫のできる場所で違い、子宮の内側に出っぱる粘膜下筋腫は、着床の妨げになることがあります[3][3]。妊娠を考えている人は、筋腫の場所と大きさを医師と確かめておくと安心です。

子宮筋腫のできる場所 子宮筋腫のできる場所 ① 粘膜下筋腫 子宮の内側へ ② 筋層内筋腫 子宮の壁の中 ③ 漿膜下筋腫 子宮の外側へ 腟 ① 粘膜下筋腫 ② 筋層内筋腫 ③ 漿膜下筋腫 小さくても月経の量が多くなりやすい 着床の妨げになることがある 子宮鏡で取れることがある 大きさや数によって 影響が変わる 大きくても症状が出にくい 妊娠のしやすさへの影響は 少ないとされる
子宮筋腫は、できる場所によって症状や妊娠への影響が違います。子宮の内側に出っぱる粘膜下筋腫は、着床の妨げになることがあります。 出どころ: 子宮筋腫(2025)、生殖医療 Q&A 2025(Q4・Q5・Q8)(2025)、(3)Leiomyoma:子宮筋腫(研修ノート No.109 異常子宮出血)(2023) 画像として保存

子宮筋腫は、どのようなものなのでしょうか?

「筋腫がある」と言われると、どきっとしますよね。子宮筋腫は、子宮の筋肉にできるこぶのような腫瘍で、悪性に変わることはない[2]とされています。女性ホルモンの影響で大きくなり、閉経すると小さくなります[1]。

主な症状は、月経の量が多いこと、それによる貧血、腹痛です。小さくて症状がない人もいます。

できる場所によって、何が違うのでしょうか?

  • 粘膜下筋腫:子宮の内側に出っぱります。小さくても月経の量が多くなりやすく[1]、着床の妨げになることがあります
  • 筋層内筋腫:子宮の壁の中にできます。大きさや数によって影響が変わります[4]
  • 漿膜下筋腫:子宮の外側に出っぱります。大きくても症状が出にくく[1]、妊娠のしやすさへの影響は少ない[4]とされています

治療は、どのようなときに必要なのでしょうか?

小さく症状がなければ、超音波で定期的に様子をみます[2]。月経の量が多い、貧血、痛みが強いときは、治療を考えます。妊娠の妨げになると考えられるときも同じです。急に大きくなるときは、筋腫と見分けにくい肉腫がまれにある[1]ため、MRI で調べる[2]ことがあります。

薬で一時的に小さくできますが、更年期のような症状や骨への影響があるため、使うのは半年以内[1]です。やめると、元の大きさに戻ります[1]。妊娠を望む人の手術は、子宮を残して筋腫だけを取る筋腫核出術[1]で、粘膜下筋腫は子宮鏡で取れる[3]ことがあります。

子宮の内側に出っぱる粘膜下筋腫は、取ると妊娠しやすくなるとされています[4]。子宮の壁の中にある筋層内筋腫を取ると妊娠しやすくなるかは、試験をまとめた Cochrane のレビューでも、まだ確かではない[5]とされています。手術をするかは、筋腫の場所や大きさ、年齢をふまえて医師と相談して決めます。

手術のあと、いつから妊娠を考えられるのでしょうか?

手術のあとに避妊する期間は、決まったものがなく、3〜12 か月ほど[6]と医療機関によって違います。筋腫を取ったあとの妊娠では、まれに子宮が裂ける(子宮破裂)ことがあり、その割合は 1% 未満[4]とされています。子宮の壁の深くまで手術したときは、これを避けるため、帝王切開になることが多い[2]です。

妊娠中に、気をつけることはあるのでしょうか?

妊娠中に、筋腫のところが痛むことがあります[2]。強い痛みが続くときは、かかっている産婦人科に連絡してください。一般の妊婦を調べた研究[7]をまとめた報告では、筋腫があっても流産は増えていませんでした[7]。