妊娠検査薬で陽性が出ても、それだけでは正常な妊娠かどうかはわかりません[1]。妊娠 5 週の後半ごろには超音波で子宮の中に[2]赤ちゃんの袋(胎嚢)が見え、7 週ごろまでに心拍が確かめられる[2]ことが多いので、そのころをめやすに産婦人科を受診します。強い腹痛や多めの出血があるときは、子宮外妊娠のこともあるので[4]、時期を待たずにすぐ受診してください。
妊娠検査薬は、いつから使えるのでしょうか?
市販の妊娠検査薬は、尿の中の hCG というホルモン[1]を調べます。厚生労働省の資料では、月経予定日を過ぎて 1 週間ほどたってから[1]使うことがすすめられています。それより早いと、妊娠していても陰性に出ることがあります[1]。
陽性が出たときは、うれしい気持ちと、このまま順調に進むのかという不安が、いっぺんに押し寄せるかもしれません。正常な妊娠かどうかまではわからないので、次は産婦人科で確かめます。
いつ受診すればよいのでしょうか?
月経予定日の 1 週間後に妊娠検査薬で陽性が出たときは、すでに妊娠 5 週ごろです。強い症状がなければ、胎嚢が見えはじめる妊娠 5 週の後半〜6 週ごろ(月経予定日の 1〜2 週間後)がひとつのめやすです。月経周期が長い人や不規則な人は、排卵が遅れて週数がずれている[3]ことがあります。
受診先は、厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)[13]で、診療科から医療機関を探すこともできます。不妊治療を受けている人は、治療を受けている医療機関の指示に従います。
すぐに受診したほうがよいのは、どんなときでしょうか?
妊娠の初期には、少量の出血や軽い腹痛がしばしばあり[4]、それだけなら自宅で安静にして様子を見ることもできます。ただ、次のようなときは、時期を待たずに、産婦人科を受診してください。夜間や休日でも[4]、まず電話で相談します。
妊娠検査薬が陽性なのに、受精卵が子宮の外(卵管など)に着床することがあります。これを子宮外妊娠(異所性妊娠)といいます。卵管が破れると、おなかの中で大量に出血することがあり、早く見つけることが大切です。体外受精などの生殖補助医療のあとは、子宮外妊娠がやや多く[5]なります。子宮の中と外に同時に妊娠することもまれにある[6]ため、子宮の中に胎嚢が見えたあとでも、腹痛が続くときは、もう一度受診[5]してください。
陽性が出たあとに、出血や流産が起こることはあるのでしょうか?
妊娠の約 15% は流産[4]に終わるとされています。流産の多くは、受精卵の染色体の異常[4]によるもので、受精卵ができた段階で決まっていたと考えられています。ほとんどは偶然のできごと[4]で、陽性が出たあとの過ごし方のせいではありません。
妊娠検査薬で陽性になったあと、胎嚢が見える前に月経のような出血が来て、妊娠が終わることがあります。これを生化学的妊娠(化学流産)といいます。治療の必要はなく、日本では妊娠や流産の回数に数えません[4]。
受診の前とあとには、何をするのでしょうか?
受診までのあいだは、次のことを心がけておくと安心です。
- お酒は、少しの量でも赤ちゃんに影響しうる[7]ので、やめます
- たばこはやめ、受動喫煙もできるだけ避けます[8]
- 葉酸のサプリメント(1 日 400µg)を、飲んでいなければ今から始め、妊娠 12 週ごろまで続けます[9]
- 飲んでいる薬は、自分の判断でやめずに、処方した医師や薬剤師に相談します
産婦人科で妊娠が確かめられたら、できるだけ早く、お住まいの市区町村の窓口に妊娠の届出をします。届出をすると、母子健康手帳と、妊婦健診を公費の補助で受けられる受診券[10]を受け取れます。