妊娠がわかっても、飲んでいる薬を自分の判断で急にやめないことが大切です[1]。持病の薬をやめると病気が悪くなり、かえって母体と赤ちゃんの両方に影響[1]することがあります。処方した医師や薬剤師に相談し、葉酸は妊娠 12 週ごろまで続けます[6]。
飲んでいる薬は、すぐにやめたほうがよいのでしょうか?
自分の判断で、急にやめないことが大切です。厚生労働省は、妊娠がわかったことを理由に薬をやめるべきでない場合もある[1]としています。
たとえば、てんかんや甲状腺の病気、気分の病気やぜんそくでは、病気を落ち着かせておくこと自体が[5]大切です。そのための薬は、妊娠を続けるうえでも欠かせないことがあります。妊娠がわかったら、まず薬を処方した医師か、妊娠を診断した医師、薬剤師[1]に「妊娠しました」と伝えて相談してください。薬を変えたほうがよいかどうかも、そこで一緒に考えます。
もっとくわしく相談したいときは、国立成育医療研究センターの妊娠と薬情報センターに申し込めます。Web で申し込み[2]、全国の拠点病院にある「妊娠と薬外来」で相談できます。薬を選んだり変えたりするのは、主治医です。申し込めるのは女性本人[2]で、事務手数料と病院ごとの相談料[2]がかかります。
妊娠に気づかずに飲んだ薬は、赤ちゃんに影響するのでしょうか?
多くの薬は、心配しすぎなくてよいとされています[4]。薬がどのくらい影響しうるかは、飲んだ時期によって違います。
薬を飲んでいなくても、生まれつきの形の異常は 100 人に 3 人ほど(2〜5%)[5]の赤ちゃんにみられます。そのほとんどは、薬とは関係がありません。気づかずに飲んでしまったときは、飲んだ薬の名前と時期をメモして、医師か薬剤師に相談してください。注意が要る薬かどうかを確かめてもらえます。
市販薬やサプリメントは、飲んでもよいのでしょうか?
薬局やドラッグストアで買える薬でも、妊娠中に使えないものがあります[1]。飲む前に、医師か薬剤師に相談しておくと安心です。
熱や痛みには、アセトアミノフェンという成分の解熱鎮痛薬が、妊娠中の第一選択[3]とされています。ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬(NSAIDs)は、妊娠中期以降に使うと赤ちゃんに影響[8]が出ることがあるので、自分の判断で使わないようにします。医師から処方された少量のアスピリンは別[8]なので、自分でやめずに相談してください。
サプリメントは、ビタミン A のように[3]、たくさんとりすぎないほうがよい成分が入っていることがあります。とるなら、妊婦向けのものを選ぶ[3]と安心です。
葉酸は、いつまで続ければよいのでしょうか?
葉酸は、妊娠 12 週ごろまで続けます。赤ちゃんの脳や脊髄のもとになる部分(神経管)は、妊娠 4〜6 週ごろにできあがります[6]。妊娠に気づく前から十分にとっておくことが大切なのは、このためです。妊娠がわかってから飲み始めた人も、気づいたときから始めます。
予防接種は、受けてもよいのでしょうか?
妊娠中は、風しんや麻しんなどの生ワクチンは受けられません[5]。妊娠に気づかずに受けてしまった場合でも、赤ちゃんへの危険が大きく高まることはない[5]とされています。インフルエンザのワクチンは、妊娠中のどの時期でも、赤ちゃんへの危険はきわめて低い[5]とされています。
2026 年度からは、生まれてくる赤ちゃんを RS ウイルスから守るためのワクチンを、妊娠 28〜36 週に定期接種[9]として受けられるようになりました。受ける時期が来たら、妊婦健診で相談してください。